強引専務の身代わりフィアンセ
年明け、年に二回開催されるジュエリーイベントに今回もうちはMILDとIm.Merの名を掲げて参加していた。手筈もわかっているし、流れも把握している。
新商品の説明を俺自身がしなくてはならないのは面倒だと思ったが、これでIm.Merの名前を覚えてもらえるなら、商品に興味を示してもらえるなら安いものだ。
自分の外見が目を引くことはとっくに自覚しているし、鬱陶しく思うときが多いものの、利用できるならとことんする。
まずは興味を持ってもらうのが先決だ。そこからブランドとして生き残れるかどうかは、結局、商品の良し悪しで決まるものだと知っていたから。
会場に顔を出して様子を窺う。あらゆるところから視線を感じながらも、それらは無視して、自社のブースを見れば、相変わらずの盛況ぶりだった。
なにも心配することはない。他社はどういったものを出しているのか、どういう客層なのか。参考までに辺りを見渡したところで、俺の視界に彼女が映り込んだ。
目立つ格好をしていたわけでも、なにか特別なことをしていたわけでもない。それなのに、ほかのすべてがモノクロになる中で、彼女だけが俺の目には色づいて見えた。
幸せそうな、愛おしそうな表情でケースに並ぶアクセサリーに釘付けになって見ている。目を輝かせながら嬉しそうに笑う彼女の姿が一瞬で目に焼き付いた。
ただ、次の瞬間には、彼女が夢中になっているのが他社のものだという現実に思う以上にショックを受けて、無性に腹が立ったりもした。
自分らしくない感情に戸惑う。なにをむきになっているんだ。人の好みは千差万別で、万人受けするものなんてありえない。
業績を伸ばさなければならない中で、割り切らなくてはならないことは、山ほどある。これはプライドか、対抗心か。
新商品の説明を俺自身がしなくてはならないのは面倒だと思ったが、これでIm.Merの名前を覚えてもらえるなら、商品に興味を示してもらえるなら安いものだ。
自分の外見が目を引くことはとっくに自覚しているし、鬱陶しく思うときが多いものの、利用できるならとことんする。
まずは興味を持ってもらうのが先決だ。そこからブランドとして生き残れるかどうかは、結局、商品の良し悪しで決まるものだと知っていたから。
会場に顔を出して様子を窺う。あらゆるところから視線を感じながらも、それらは無視して、自社のブースを見れば、相変わらずの盛況ぶりだった。
なにも心配することはない。他社はどういったものを出しているのか、どういう客層なのか。参考までに辺りを見渡したところで、俺の視界に彼女が映り込んだ。
目立つ格好をしていたわけでも、なにか特別なことをしていたわけでもない。それなのに、ほかのすべてがモノクロになる中で、彼女だけが俺の目には色づいて見えた。
幸せそうな、愛おしそうな表情でケースに並ぶアクセサリーに釘付けになって見ている。目を輝かせながら嬉しそうに笑う彼女の姿が一瞬で目に焼き付いた。
ただ、次の瞬間には、彼女が夢中になっているのが他社のものだという現実に思う以上にショックを受けて、無性に腹が立ったりもした。
自分らしくない感情に戸惑う。なにをむきになっているんだ。人の好みは千差万別で、万人受けするものなんてありえない。
業績を伸ばさなければならない中で、割り切らなくてはならないことは、山ほどある。これはプライドか、対抗心か。