双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
双子がすーすーと寝息を立てているのを確認して、葵はリビングからひと間続きになっている和室を出て襖をそっと閉める。

振り返るとテーブルに座りコーヒーを飲んでいた晃介が振り返った。

「ふたりとも寝た?」

「うん、すぐだった。……今日はたくさん遊んだから」

 答えながら、テーブルに彼と向かい合わせに座る。そしてまずは謝った。

「でもごめんなさい。話すだけのはずなのに、すごく時間がかかっちゃった……」

双子の食事を終えたあと、葵は晃介にシャワーを勧めた。

服だけならまだしも髪にまでカレーがついてしまっていたからだ。

さすがにそのまま帰ってもらうわけにはいかない。

そしたら、カレー事件で一緒に大笑いしてすっかり彼に気を許した双子が、バスルームへ乱入してしまい結局彼らも一緒に洗ってもらうことになったのだ。

そして出てきた彼らにパジャマを着せたら目を擦りだしたから、先に寝かせてきたというわけだ。

本当に今更だけれど、忙しい彼の時間をたくさん使ってしまったことが申し訳なかった。

「晃介、忙しいのに」

晃介が首を横に振った。

「いや。今日は休みだし、俺は……楽しかっただけだ。でも大変だな、いつもはこれをひとりでやってるんだから」

葵は素直に頷いた。

「カレーがこぼれちゃったら、普段なら泣きそうになるところだよ。お風呂まで入れてもらってすごく助かった」

そしてふたりはしばらく沈黙する。

重い空気を破ったのは晃介だった。
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