ハッピークライシス
「…さァ、どうしようか」
イタリア国鉄付近も、漏れなくレヴェンに張られているだろうし、空港から抜けようにもパスポートは使えない。
やはり危険は伴うが、ほとぼり冷めるまでこの街にいるべきか。
ふと、サイドテーブルに目をやる。
そこには、見覚えのない封筒が置かれていた。
不思議に思いながら、それを手に取り中身を確認し、驚きに目を見開いた。
入っていたのは、2人分のパスポートだった。
ロゼ=ハネンフース
シムカ=ハネンフース
それぞれに偽名と、本人写真がきちんと収められている。シンシアが用意したに違いない。