ハッピークライシス


「…とりあえず、アレイビア公国へ向かうか」

「何かあるの?」

「王室代々伝わる国宝、"イエローダイヤモンド"を見にいこうと思って」

「あの月みたいに綺麗なの?」

「ああ、きっと。とりあえずは手が届く」


シムカが驚いたように目を見開いた。

"相変わらずだ"とシホやシンシアがいたら言うだろう。そんなことを想像して笑ってしまう。


とりあえずは、さようならだ。
手はまだ届かない。

けれどいつか。

また、どんな形であれ出会うときはくるだろう。何しろ、ユエは巨大秘密結社から追われる立場となったのだ。

< 144 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop