執事ちゃんの恋
少しの沈黙のあと、ヒヨリはポツリと呟いた。
「どっちも捨てがたいかも……」
コウの専属執事も、健の傍にいることも、どちらも大切。どちらか一方だけなんて選べられない。
ヒヨリは考え込む仕草をしたあと、コロコロと笑った。
「コウさまの執事をしながら、健せんせの奥さんっていうのはどう?」
いたずらっぽく呟くヒヨリを見て、コウと健は唖然、ヒナタはあっけにとられながらも〝イケメン執事ちゃんは、最強だな”と小さく呟いた。
――― 文月家の歴史と、霧島家の歴史を書き記す本には、男装執事の存在と、その恋の模様も書き記され、執事ちゃんの恋は、ずっと語り継がれていくのでした。
FIN


