この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
上がらせてもらうと、私はお屋敷の中を馴れた足取りで進む。
中はひっそりとしていて、とても淋しく感じた。
普段は利勝さまの元気な足音や、くら子さまやさき子さまの明るい声で、とてもにぎやかなのに。
くら子さまのお部屋の前にくると廊下に座り、私は声をかけてみる。
「あの……くら子さま。ゆきでございます。勝手にお邪魔いたしまして申し訳ありません。
あの……入ってもよろしいでしょうか……?」
控えめに小声で伺うと、部屋の中であわてて動く気配がして、スッと襖が開いた。
姿を現されたのは、さき子さまだった。
「おゆきちゃん……。来てくれたの?」
少し驚いた口調だったけど、以外と穏やかな声に私は少しホッとした。
「お入りなさいな」
かけられたくら子さまの声に、私は緊張しながらお辞儀をすると、お部屋の中に失礼させてもらう。
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