この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
 


入城しようとしたのに城下が大混乱していたため、お城に着いた時にはすでに城門が閉ざされて入城かなわず、近くのお寺で自害した家族もおりました。


そして ほかにも入城を決意していたにもかかわらず、混乱する人混みに押し流されるように郭外に出され、敵兵の目を避けて行く当てもなく、村々や山奥をさまよう者もおりました。



この日 殉難した婦女子は、二百数十名にも及びます。



けれど 生き残った者たちも、その後約一ヶ月以上ものあいだ、更なる悲惨な体験を強いられることになるのです。










―――――そして この日。



利勝さまと兄さま、白虎士中二番隊の皆さまにも、


運命の時が訪れようとしていたのでした………。








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