この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
その男の子は、私の前を通り過ぎた少し先で、立ち止まってしまった。
(……?) と、不思議に思って顔を上げると。
背を向けたまま、その男の子は、しばらく立ち尽くして動かない。
その後ろ姿は、なぜだか肩に力が入っているように強張って、頭は地面を見つめているのか、うなだれるように低い。
(……あら?そういえば)
この着物の柄、なんだか見覚えがあるわ?
この生成に縞模様の着物の柄。
そのとき 私は気づいた。
この子。さっきから私の前を、何度か通り過ぎている……。
(いったい、どうして?)
その夕日の色に染まる背中を 思わずジッと見つめていると、その男の子はくるりと踵を返して大股でこちらに歩いてきた。
その口元は、きつく真一文字に結ばれて。
大きな目を ギロリと睨ませて。
夕日で朱に染まった顔が、怖い、と思った。
(……兄さま!助けて!)
ギュッと目をつぶり、心の中で叫んだけれど。
.