この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
「何を以って……?」
考えをめぐらせながら、兄さまの瞳が揺れる。
「はい。お殿さまのため、お国のためにお役に立ちたいお気持ちはよく存じております。
けれど それだけではないはずです。
利勝さまは兄上さまの仇討ちのため、悌次郎さまはご同友と共に戦いたいと望んでおられます。
兄さまのそれは、何なのですか?ゆきはそれをお伺いしておきたいのです」
このご時世だから仕方ない。
そんな一言で、戦場へ行ってほしくないの。
戦う意義があるからこそ、激を飛ばして大切な人達を送り出してあげたい。
ご自分の選んだ道を、けして後悔してほしくないから。
「……俺は」
兄さまの口が開く。
「俺には、己の命より大切なものがある」
そうおっしゃって私を見つめる兄さまの瞳は、迷いがなくまっすぐで。
曇ったところがひとつもない、澄んだ輝きを放っていた。
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