この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
私を見つめる兄さまのお顔は、とてもとても穏やかで。
まるで、すべての運命を受け入れるかのような、懐の深さを感じた。
「継母上を頼むぞ。ゆき」
「はい!心得ました」
強く言われて、私も強く頷き返す。
そして泣きたい気持ちを隠して微笑んだ。
「……兄さま。私も。私もこの林の家に来られたことに、とてもとても感謝しているんです。
兄さま……本当にありがとうございました。
兄さまの妹にしていただけたこと。
兄さまに優しくしてもらえたこと。
兄さまと一緒に過ごせて、私は本当に幸せでした。
どこにいても、ゆきはいつも兄さまのご武運を祈っております」
「……妹、か」
ぽつり、またつぶやくと、兄さまは口元にいつもの笑みを浮かべた。
「俺も。お前と出会えてよかった」
そうおっしゃって、笑う。
「お前はいつも無茶をして、さんざん俺を振り回してくれたしな。終いにはちょっとのことでは動じなくなった。
母上を亡くした淋しさも、いつのまにやら消えてしまっていたし。
今の俺があるのは、お前と継母上と、それから まつのおかげだ」
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