この空のした。〜君たちは確かに生きていた〜
「なに……!?」
思わず、俊彦を凝視する。
俊彦の言葉に、今まで思いもよらなかった考えが頭をよぎる。
(――――まさか。まさか、俊彦もゆきを?)
そういうことだったのか。
だから先の話に浮かない顔をしてたのか!
「す……すまん!! まさかお前がゆきを……なんて知りもしないで……!!」
俊彦は『遊びの什』からのつきあいだ。
雄治とは違い、同じ塾生で同じ《辺》に属していた、心許せる数少ない身近な仲間。
それなのに、そのことに気づきもしなかったとは!!
うろたえる俺に、俊彦は目で訴えてくる。
それは―――怒り………?
「……そうじゃないだろ?ゆきどのを想う男は俺じゃない。
それが誰かは、お前が一番よく知ってるはずじゃないか」
――――その言葉に、俺の息が詰まった。
そして脳裏にはっきりと、過去の出来事が閃光の如くよみがえる。
『おい八十治、あの子誰だ?』
『ああ……。妹だよ』
『妹?お前妹なんていたか?』
『つい最近できた。新しい継母上の連れ子』
(―――そうだ。俊彦だけは 知ってる。
俺とゆきが、本当の兄妹ではないということを)
そして、俺の隠してた想いも……!?
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