人の人生を絵に表すなら、人は1本の線の上を後ろ向きに歩いている。
人は過去を眺めながら歩いているんだ。
背中にはいくつもの道が無数に広がるけれど、決して振り返って確かめることも来た道に戻ることもできない。
だから後悔したり過去に縛られて立ち止まったりする。
立ち止まることは悪いことじゃない。先へ進むための選択肢の1つなんだ。
1999年雨の続く季節。15歳だった私に、それを教えてくれる2つの運命の出会いが訪れた。
あのことがあってから、ダメな男だって分かってても好きになる。
…好きじゃない、好きだと思い込ませていたんだ。
体だけの虚しい関係でも、あの愛しい手を思い出させないでくれるなら、誰でもよかった。
過去を見えないように遮ってくれる人を探していたんだ。
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2009.11.8~2009.11.20
他サイトで執筆
2010.6.18~2010.7.7
野いちごで加筆
これから少しずつ誤字脱字の修正をします
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感想を下さった方々ありがとうございます。
レビューを下さった皐月コハルさんありがとうございます。
コハルさんの小説は自分自身と重なる部分があって切なくもなり、頑張る気持ちを思い出させてくれて、私はすごく好きです。
目次
- 第1章:渋谷
- 中学
- ハチ公前
- 高鳴り
- 圭介
- 過去
- 第2章:歌舞伎町
- ホスト
- 期待
- ファミレス
- 美香の家
- 2人きり
- 体験入店
- 第3章:関内
- 待ち合わせ
- ペア
- ぎゅっ?
- カラオケ
- 第4章:地元
- 面倒くさい
- 裏の顔
- ハマの川
- 憧れ
- 和解
- 第5章:三鷹
- 迎え
- お好み焼き
- 失敗は成功のもと
- 酔っ払い
- 圭介の家
- 自覚
- もう1度
- 反省
- 気持ち
- 二度あることは…
- 第6章:横浜
- 衝撃
- 後ろ向き
- ワクワク
- 第7章:夏休み
- クラブ
- マジックマッシュ
- 帰宅
- 第8章:桜木町
- 港の見える丘公園
- 優しい目
- 幸せ
- 進路
- クリスマス
- 近づいた
- 第9章:八景島
- ミレニアム
- 初日の出
- 受験
- 第10章:江ノ島
- 夜桜
- 優しい朝
- 国道134号
- 何で?
- 第11章:代々木
- 行方不明
- 離れた手
- どこに
- パンドラの箱
- 転げ落ちる
- 黄金色
- 別れ
- 第12章:石川町
- 旅
- 真夜中の合コン
- 執着
- 男依存
- 第13章:藤沢
- 知らないフリ
- ハマる
- 転機
- 反省
- 第14章:リセット
- カミングアウト
- 先へ
- 前向き
- 第15章:東銀座
- 都内
- 再会
- スタート
- 清々しい
- 開封
- 第16章:新宿
- 年明け
- 順調すぎ
- 知美の気持ち
- 見たかった笑顔
- 第17章:愛しいキミの手
- 求めていた物
- 一緒に
- 新しい道
- バージンロード
- 第18章:愛しいもう1つの手
- 前触れなく
- 日常
- 新しい命
- 出産
- 最終章:右手と左手
- 右手と左手
- あとがき